奈良国立大学機構

 国際戦略センターキックオフシンポジウムを開催しました(9月28日)

 奈良国立大学機構は、9月28日に奈良女子大学講堂において国際戦略センターキックオフシンポジウムを開催しました。
 本シンポジウムは、奈良教育大学の「国際交流留学センター」と奈良女子大学の「国際交流センター」を統合した「国際戦略センター(Nara International Strategy Center)」の設立を記念するものであり、教職員・学生・市民など約100人が参加しました。
 第一部において、本機構の榊 裕之理事長は、昨年度の法人統合を踏まえて両大学が知見を共有し、機構として国際化を推進することを開会のあいさつとして述べた後、吉村 雅仁国際戦略センター長は、学生の留学促進や国際交流体験プログラムなど多彩な取組を展開する「国際キャンパス奈良」の形成に向けた国際戦略の骨子案について説明しました。続いて、文部科学省高等教育局の小林 洋介参事官 (国際担当)は、高等教育の国際化における最新の動きと好事例を紹介した後、大学内の国際化ではなく地域の国際化に貢献できる大学が今後、注目されていくことを強調しました。
 第二部において、「大学教育と国際化のネクストステージ」をテーマに両大学の海外協定校等からの招へい者4名による講演が行われ、中国の南京大学日本語科講師の黄 一丁(コウ・イッテイ)氏、奈良女子大学「佐保会」ベトナム支部から科学技術アカデミー環境ゲノム研究室長のキム・オアン(KIM Oanh)氏と天然資源環境省科学技術・国際協力部長のグエン・ハン(NGUYEN Hang)氏、フランスのストラスブール大学国際関係・言語政策部次長のアンドレア・ヤング(Andrea YOUNG)氏らが登壇しました。講演を通じて、海外大学の国際化に関する現状や最新の取組が参加者と共有されました。
 第三部において、「今後の奈良国立大学機構の目指すべき国際化とは」と題するパネルディスカッションが行われ、パネリスト4名とモデレーターの高須 夫悟国際戦略副センター長が登壇しました。最初に、本機構アドバイザリーボードのメンバーで米国ライス大学電子・計算機学科教授の河野 淳一郎氏は、自身の経験も踏まえて多様なバックグラウンドを持った人と海外で学び研究することの重要性を力説しました。次に、本機構奈良カレッジズ連携推進センターの寺岡 伸悟副センター長は、2つの世界遺産を持つ奈良の文化等を海外の方にも学んでもらう機会を地域との連携強化によって増やし、奈良の国際化に貢献する前向きな姿勢を示しました。その後、パネリスト全員により奈良の地でどのような「国際化」が可能か、また「国際化」の先に実現される社会について活発な議論が行われました。
 本シンポジウムは、大学が目指すべき国際化のネクストステージについて、また、「日本文化の原点」奈良の地にある本機構・両大学に期待される役割などについて構想を深める好機となりました。

  
文部科学省高等教育局 小林参事官
  文部科学省高等教育局 小林参事官   
科学技術アカデミー環境ゲノム研究室長 キム氏
  科学技術アカデミー環境ゲノム研究室長 キム氏   
ストラスブール大学国際関係・言語政策部次長 ヤング氏
  ストラスブール大学国際関係・言語政策部次長 ヤング氏   
パネルディスカッションの様子
  パネルディスカッションの様子   

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