ゲリット・バウアー氏

奈良国立大学機構アドバイザーG.バウアー教授が「大学院博士課程:その日欧比較」に関し講演しました(10月24日,25日)

 奈良国立大学機構では、教育・研究、国際交流、地域連携・産学連携、芸術文化などに関し、法人や大学の運営に資する助言を得るために、12名からなるアドバイザリーボードを設置し、それぞれの高い見識をもとに講演や助言を提供いただく取り組みを行っています。
 今回、オランダのデルフト工科大学で教授を永年務め、最近12年間は東北大学材料科学高等研究所でも教授を務めるゲリット・バウアー氏を招き10月24日に講演と質疑の会を開きました。
 講演では、「日本と欧州(オランダやドイツ)における大学院教育の違い」に焦点を絞り、「研究の担い手として博士課程学生を厚く処遇し、自立性を育てる仕組み」、「博士号取得者を積極採用し、活躍させるオランダ企業文化とその背景」、「博士号取得後のポスドク体験による研究力の向上の意義」などについてお話し頂きました。欧州と日本の大学院の共通点や相違点が浮き彫りになり、日本の大学や社会が参考とすべき多くのヒントが得られる興味深い講演でした。
 日本では知られていない内容が多く、教員、学部生、大学院生など、オンラインを含めた約50名の参加者からは多くの質問が飛び交い、大変有意義な機会となりました。
 翌日には、バウアー氏と参加者の距離を縮め、講演の内容をさらに深掘りした内容で意見交換を行いました。
 両日の参加者の中には、大学院への進学を考えている学部生もおり、今後の進路について大変参考になったとの感想が聞かれました。
 本機構では今後もアドバイザリーボードメンバーによる講演等を企画しており、教職員や学生にとってよい刺激を与える機会を設けていく予定です。