ニュースレター「ならこく」Vol.21 目次


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奈良女子大学 高田学長から

写真:高田学長
JST 第3 回日印大学フォーラム/IITH Japan Month - Academic Dayに参加して
 本年(2024年)10月19日(土)、インドのデリーで開催された国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催の第3 回日印大学フォーラムに、翌20日(日)-21日(月)、ハイデラバードで開催されたインド工科大学ハイデラバード校(IITH)の" Japan Academic Day"に参加してきました。小稿では、今回のインド訪問に際して感じたこと、考えたことなどを少し書かせていただきます。

 まず、先行する日印大学フォーラムでは、日本への学生派遣や日本からの留学生受入れに関心を持つインド国内の主要大学と、インドへの学生派遣やインドからの留学生受入れに関心を持つ日本の主要大学、留学生の就職先として受入れに関心を持つ日本の大手企業、およびインドと日本の学生・研究者交流を支援するJSTや独立行政法人国際協力機構(JICA)、日本学術振興会(JSPS)、外務省、文部科学省などの各種機関の関係者が集まり、全体会合と個別ミーティングの機会を持つというプログラムで進められました。当日夕方からはNet working dinner(いわゆる懇親会的な夕食会)も開催されました。

 後半のIITH “Japan Academic Day”の方では、20日にIITHのキャンパスツアーとNet working dinner、21日は日本の各大学が設けたブースにIITHの学生が訪問して、各大学の担当者と日本への留学に関する質疑応答の機会を提供する、というプログラムが組まれていました。

 前後半のプログラムを通して、まず、参加したインドの主要大学が日本の大学に示した関心の高さを強く感じました。インドから日本への留学生は現在1500~2000人規模のようですが、アメリカやEU諸国をはじめ、インドから国外へ出る留学生は150,000~200,000人規模で,その中には英語Nativeではない国々も相当数含まれており、言葉の壁だけが日本への留学生数の少なさの訳ではないことが、インド側関係者から力説されていました。また、これは私が不勉強であったのですが、前述した日本側関係機関からインドへはかなりのお金がつぎ込まれていて、特に、日印産学連携のエントリーポイントとしてIITハイデラバード校が包括的に支援されていることを初めて知りました。IITHのキャンパスツアーでは、日本からの円借款で建設された約20棟にもおよぶ研究・教育施設(図書館や会議場などまで含む高層ビル)や、常設されているJAPAN desk、スズキ自動車の産学官連携Office、日本語教育のための100名規模の教育組織などなど、こんなにも日本からの資金が投入されているのかと、少々驚きました。

 また、今回の2つのプログラムに参加していた東京大学、京都大学、筑波大学、名古屋大学等々、いくつかの日本側大学の力の入れ方にも目を見張るものがありました。ご承知かも知れませんが、現在、国立大学協会は2040年に向けて留学生の受け入れ割合を約30%程度にまで引き上げることを具体的な数値目標として設定してはどうか、という踏み込んだ議論をしています。地方大学や教育大系の単科大学からは、そこまで多くの留学生を受け入れる姿を現実的な目標として設定するのは難しい、という声も聞こえていますが、大きな主要国立大学は、大学の国際性・多様性を高める目標を定め、既により多くの留学生を受け入れるための具体的な施策への取組に本腰を入れ始めている、ということを切実に感じた次第です。

 いずれにしましても、私立も含めた日本の大学を取り巻く最新の状況を踏まえながら、奈良国立大学機構や奈良女子大学が掲げている理念・目標を再確認した上で、本学における国際化や留学生受入れについて中期的にどのような施策を講じてゆくべきか、現場教職員を巻き込んだ真剣な議論が必要だと感じている次第です。

奈良女子大学長  高田 将志




 両大学共通の取り組み

●【B-1 】国際交流イベント「稲刈り体験」を開催(2024年10月9日)

●【B-2 】第4回くらしものづくりカレッジ「迷いからの楽しみ~LaQが生み出す弱者の兵法~」を開催(10月18日)

●【B-3 】【奈良女生限定】新入学留学生歓迎イベント「ゆるゲームde交流会2」を開催(2024年10月16日)

●【B-4】外務省の対日理解促進交流プログラム「MIRAI」オンラインセッションに参加(2024年9月25日)

●【B-5 】第7回研究交流会「機能・デザインと教育」を開催(9月20日)

●【B-6】第10回午前八時会を開催(学内限定)

●【B-7】第11回午前八時会を開催(学内限定)

●【B-8】午前八時会「若手職員の業務の相互紹介」の開催(11月分)(学内限定)


★開催案内

第5回くらしものづくりカレッジ「悩みからつくりだす次の時代~視点を変えながらみえてきた家業の可能性と未来の地場産業~」(11月15日)
場所:奈良カレッジ交流テラス
日時:11月15日(金)17:00~18:30
リカレント教育講座2024 「ならの歴史・文化探求講座」 (2024年10月30日~2025年1月21日)
場所:奈良国立大学機構(奈良女子大学内)ほか
日時:2024年10月30日~2025年1月21日
リカレント教育講座2024 「モチベーションとパフォーマンスの科学」(2024年10月28日~2025年1月16日)
場所:奈良国立大学機構(奈良女子大学内)ほか
日時:2024年10月28日~2025年1月16日
リカレント教育講座2024 「気候変動とエネルギー」(2024年10月24日~12月5日)
場所:奈良国立大学機構(奈良女子大学内)ほか
日時:2024年10月24日~12月5日
リカレント教育講座2024 「3 D - D i g i t a l ものづくり実践講座」 (2024年10月17日~2025年1月17日)
場所:奈良国立大学機構(奈良女子大学内)ほか
日時:2024年10月17日~2025年1月17日




 奈良教育大学の取り組み

●【C-1】令和6年度 秋季留学生入学式&懇談会を開催(2024年10月2日)

●【C-2】なっきょん‘s caféを実施(2024年10月2日)

●【C-3】奈良県次世代教員養成塾第7期の開講式及び第1回講座を実施(10/5)

●【C-4】10月6日(日)学部入試説明会を開催

●【C-5】国連大学チリツィ・マルワラ学長特別講演会の様子、奈良テレビで放送(10/10)

●【C-6】広報誌「ならやま」2024年秋号を発行しました

●【C-7】教職開発講座の小﨑誠二准教授がGoogle Cloudの第2回 生成 AI Innovation Awardsにて教育部門賞を受賞

●【C-8】美術教育講座の北山聡佳准教授が『源氏物語』関連の講演を実施


★開催案内

ホームカミングデー2024の開催について(11/16)
場所:奈良教育大学管理棟2階大会議室
日時:令和6年11月16日(土)10:00~12:00
第75回 奈良教育大学大学祭(輝甍祭)について
場所:奈良教育大学内
日時:令和6年11月16日(土)10:00~19:00、17日(日) 09:00~19:00
美術科教育宇田研究室主催 第24回造形ひろば(11/17)
場所:奈良教育大学 講義棟3階306教室
日時:2024年11月17日(日)10:30~17:30




 奈良女子大学の取り組み

●【D-1 】第5回 学長主催 学内研究交流・懇談会を開催(10月25日)

●【D-2 】京都大学他との共同研究をプレスリリース~「眼と脳で「みる」仕組みの玉突き的変化を「古代魚」から探る ―「どうぶつの森」の魚たちが教えてくれる光センサーのユニークな進化―」

●【D-3 】令和6年度奈良ゾンタクラブ理系若手女性研究者奨励賞の授賞式を開催(10月10日)

●【D-4 】第2回模擬欧州連合(MEU)を開催(10月26日)

●【D-5 】令和6年度 秋の記念館一般公開を開催(10月31日~11月6日開催)

●【D-6 】高エネルギー加速器研究機構と奈良女子大学理学部が共催した高校生向けスクール『Belle Plus』を開催

●【D-7 】第4回 学長主催 学内研究交流・懇談会を開催(9月27日)

●【D-8 】令和6年10月大学院入学宣誓式を挙行(10月1日(火))


★開催案内

Seminar on Recent Social Situation in Bangladesh-バングラデシュにおける最近の社会情勢(12/7)
場所:奈良女子大学 文学系 S 棟 227 教室
日時:2024年12月7日(土)14:00~17:00
大学院ドクターコース進学説明会(11月21日開催、申込締切11月18日)
場所:奈良カレッジ交流テラス
日時:2024年11月21日(木)16:20~18:00




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企画:機構総務課 広報基金係
Tel:0742-20-3220
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