反田恭平氏

奈良国立大学機構アドバイザー 反田 恭平氏が「音楽とともに歩む-奈良から世界に向けて-」と題し講演(1月16日)

 奈良国立大学機構では、法人と傘下の奈良教育大学と奈良女子大学における教育・研究と運営、芸術・文化、国際交流、地域や産学連携に関する助言を得るために、高い見識を持つ12名の方々にアドバイザーに就任頂いています。2021年第18回ショパン国際ピアノコンクールで日本人として半世紀ぶりの第2位となった世界的ピアニスト 反田恭平氏は、そのお一人です。
 去る1月16日、この反田氏に来訪頂き、本機構 榊理事長との対談形式の講演会を開きました。反田氏は奈良市を拠点にジャパン・ナショナル・オーケストラを設立し、代表取締役社長を務めるなど実業家としても活躍されており、会場には学生や教職員約250名が詰めかけました。
 まず、R.シューマン作曲の「トロイメライ」を演奏頂き、会場全体が暖かい空気で満たされた後に、対談が始まりました。サッカーとピアノに打込んだ少年時代、音楽家への道を選んだ経緯と高校時代の日々、大学進学直後にロシアのピアニストとの出会いが契機で実現した留学、言葉も分からないまま始めたモスクワでの暮らし、厳しい学びを通じて深めた音楽史の理解や技術的な成長、ショパンコンクールで感じたことなど、自身の半生を語られました。また、学生には、行き詰りを感じ進路に悩む際には、自身の目指す目標に真摯に向き合い、それを愛する気持ちをしっかり見つめた上で、強い覚悟と信念を持って進んでほしいとのアドバイスがありました。
 また、学生からの質問に、「失敗してしまっても“やらなければ知り得なかった経験が増えた”とポジティブに受け取るよう心掛けている。」といった助言や、将来は「演奏家(表現者)として作曲家の遺志をしっかり伝え残していきたい。将来、奈良の場で学び舎を設立し、楽器を持った学生が鹿の数より多くなるような活動をしていきたい。」というビジョンをお話し頂くなど、“若き天才”のお人柄や奈良での活動の一端を知る貴重な機会となりました。
 対談の後には、F.ショパンの「英雄ポロネーズ」を演奏いただき、世界が聴き惚れたピアノの音色に会場中が酔いしれました。