知を繋ぐ 知を紡ぐ

お知らせ

  • 2024/4/2

    総合知:知を繋ぐ・知を紡ぐのページを開設しました。

聞く力をつけよう 総合知が時代を拓く。

ごあいさつ~このサイトがめざすもの~

知はいくつあるのでしょうか?

たとえば、「7つ」だという考えがあります。
いわゆる自由七科とされる文法学・論理学・修辞学・幾何学・数論・天文学・音楽です。これに対して現代では、物理学・化学・生物学・医学・工学や法学・経済学・歴史学など、無数の知があるという声が聞こえてきそうです。

しかしこのウエブページでの答えは「2つ」です。
知には、"個別の知"と"総合知"のふたつがある、と考えることができるのです。
そしてこの現代社会において、以前にも増していっそう求められているのが後者、つまり"総合知"です。

ではそれは、どこで生まれるのでしょうか。
空から降ってくるように閃くのを座して待つのではなく、私たち奈良国立大学機構では、「総合知を構築する力」こそを涵養することが大切でありかつ可能だと考えています。

研究機関としてのこれまでの大学が"個別の知"を生み出す場所であったとするなら、これからの大学は、"総合知"をも生み出す場でなくてはなりません。
教育機関としての大学が、これまでは"個別の知"を教え伝える場所であったとするならば、これからの大学は、「総合知を構築する力」をもった人材を生み出す場へと進化していかねばなりません。

奈良国立大学機構において、この動きをスタートさせるインキュベーター(孵卵器)となるものを学生・院生・教員・職員がいっしょになって作り出したい。
そのような願いから生まれたのが、「総合知:知を繋ぐ・知を紡ぐ」のプロジェクトであり、その発信拠点が本ウエブサイトです。

当然のことですが、"総合知を構築する力"を機械的に習得できる方法など存在しません。したがってこのプロジェクトは、まさにチャレンジングなものですが、その分だけやりがいのあるものです。

推進には機構内外の多くの方々の智慧と参画が必要です。
みなさまのご協力を心よりお願いしつつ、ご挨拶とさせていただきます。

総合知玉手箱

プロジェクト概要

「多様な知識や考え方を繋ぎ、統合・融合し、新たな知や価値を創出する力」(=「総合知を構築する力」)を、対話を通して楽しみながら育み、磨き合う学修システムを開発・実施します。
具体的には、奈良カレッジズ学問祭(奈良の伝統文化や芸術遺産と、あらゆる学術分野の最先端の知見を得る場)を通して、多様な知的産物に啓発され、自身の知的世界が広がる喜びに気づき<喚起>、自ら得た様々な知見を繋ぎ、統合・融合して自身の考えや世界観を深め<融合>、それを「スピンオフ企画」と「学問祭レポート合評セッション」によって、学生同士や講師との対話を通じて分かち合うことを経験<交歓>します。

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また、奈良教育大学と奈良女子大学の教育をつなぐ連携開設教養科目を開設し、多様な価値観や多様な就学目的をもつ学生が対話によって交流し、啓発し合う学修機会を設けます。
また、専門科目や学生生活で得たさまざまな学びを融合して着想した「新たな知」を、作品として提出できる「総合知育成コンクール“H2O”」の開催によって、「総合知を構築する力」にさらに磨きをかけ、高めあいます。
これらの<喚起><融合><交歓>を鍵とした取り組みを通して、「総合知を構築すること」の楽しさや喜びを感じ取らせ、主体的・創造的に大学での学びを展開します。

  • 総合知とは?

    「総合知」という概念には、
    ①すでに存在する専門知を意外な取り合わせで切り結ばせることで新しい知の分野を構想し発展させるという意味と、
    ②既存の多様な知を新しい着眼で組み合わせることで社会課題などの解決に応用的にアプローチするという意味のふたつがふくまれていると考えられます。
    なお、内閣府のとりまとめによれば、「多様な『知』が集い、新たな価値を創出する『知の活力』を生むこと」とされています

    内閣府のポータルサイト
  • 総合知を構築する力

    <総合知>とは、産み出される事によってはじめてその存在が認知されたり評価されたりするものです。ですので総合知には、<これがそれである>として示したり学んだりできるような定型はありません。
    学ぶ立場として追求できるのは、総合知を生み出す力、つまり、「総合知を構築する力」なのです。
    この構築力は、問いを発見する力・情報を整理する力・既存の知を俯瞰する力・閃きを呼び込むセンス・異分野横断的なコミュニケーション力などの諸力の束であり、それらを一体的に培うこと重要となってきます。

  • 喚起・融合・交歓で楽しく

    「総合知を構築する力」は、多くの力を束ねたものですから、その涵養は実は簡単ではありません。教科書的に学ぶことが難しい資質なのです。
    そこで本プログラムでは、関心を呼び覚ますフェーズ(=喚起)、複数のものを繋ぐフェーズ(=融合)、切磋琢磨でによって刺激しあいながら高めるフェーズ(=交歓)というサイクルを設定しています。
    このサイクルを意識的に運用することで、「総合知を構築する力」の育成という難しいがやりがいのある課題に、みんなで楽しくチャレンジしていきます。

合評セッション

学問祭レポート合評セッションとは

課題レポートを出しっぱなしにするのはもったいないので、なんとかうまく活かしたい……。そういう趣旨から生まれたイベントです。
学問祭で受講した2つ以上の講義を選び、それらを自分なりに俯瞰し、関連づけたり融合させたりすると見えてくるものについて自由に論じた提出レポートのうち、自薦・他薦でエントリーされたレポートを学生や教員が集まって批評し合うセッションとして2023年度から実施しています。

合評セッション2023
(終了しました)

9月26日に奈良カレッジズ交流テラスで開催されました。
まず、エントリーされたレポートの黙読タイムが設けられ、レポートの観点や融合の視点を理解した上でグループに分かれて活発な意見交換が行われました。
その上で、参加者全員による投票が行われ、「新しい方法論を拓くで賞」「独創的で賞」「社会が注目するで賞」の3つの賞にふさわしいレポートが選出され、執筆者に賞状と副賞が授与されました。
「総合知を構築する力」を養う取組の一環として、まさに対話を通して新たな考えを生み出すためのよい刺激にあふれた機会となりました。

開催レポート2023

「同じ授業を受けていても人によって感じていることが全く違うことがわかっておもしろい。」
「大学のレポートは出して終わりだが、他人が書いたレポートを読み込んでみんなで深めて話し合うことが初めてだったので勉強になった。」
「学問祭には参加していなかったが、自分の悩みや引っかかっていることに関して、今日のレポートからヒントを得ることができた。」
「属性や世代が違うにもかかわらず、なにか響き合ったり繋がったりすることがあって良い刺激をもらった。」などの声が参加した学生から寄せられました。

表彰作品2023

新しい方法論を拓くで賞
山本 花菜さん(奈良教育大学教育学部3回生)
タイトル:学際的研究のススメ~文化を絶滅から救え!~
独創的で賞
山本 隆萬さん(奈良教育大学教育学部1回生)
タイトル:学術研究における『洞察的直感力』の重要性
社会が注目するで賞
前沢 千咲貴さん(奈良女子大学工学部2回生)
タイトル:認知の歪みの改善方法
学長あいさつと受賞3作品の内容はこちら

合評セッション2024案内

学問祭2024の課題レポートを提出する際にエントリーできます。積極的な参加をお待ちしています。

詳しい応募要領
準備中

総合知育成コンクールH2O

総合知育成コンクールH2Oとは

総合知的な自由研究レポートやエッセイを提出しあい、互いに学び合う取組。
ここにいう「総合知的」とは、各自の専門・教養の学びや日頃の生活の中での気づきを活かしつつ、本来は異なる分野・領域だと見なされがちなものを各自の視点で俯瞰したり繋げたりしたもののことです。文系×理系というかけ合わせに限らず、文系×文系、理系×理系、あるいはアート×理系など多彩な探究成果をつのりました。

コンクールH2O 2023
開催案内&募集

募集対象は両大学の学部生・大学院生のみならず両大学の附属学校(教育大附属中学校・女子大附属中等教育学校)生徒も含めました。提出形式は授業のレポート、論文、エッセイ、制作物などコンクールの趣旨に合っていれば自由とし、募集は2024年1月5日に締め切られました。
コンクールは1月11日に奈良カレッジズ交流テラスで開催され、当日は5つのエントリー作品を参加者でじっくり読み、眺め、意見交換しながら総合知を構築する力を深化させました。最後には、魅力的・刺激的な作品を投票により選び表彰を行いました。
なお当日は、コンクール内の新部門として「問いコンペ」という企画も実施しました。これは、各種の探究の成果ではなく、総合知の創造を触発するような"問いかけ"を1行で表現したものを出し合うというものです。ジャンルは不問とし、「その問いを解くには、異なる分野/領域を繋ぎ・融合させることが必要となりそうなものを歓迎」するとして募集しました。

開催レポート2023

「普段あまり関わることのない他分野を学ぶ方々と意見交流ができたことがとても貴重な経験でした。話し合う中で、日常の中にも総合知があることに気づきました。一つの分野のみではなく、広い視野で物事を捉えていけるよう努力したいと思いました。本当に勉強になりました。ありがとうございました。」「総合知のメタ的に物事を捉えて、多方面の分野からアプローチする考え方の土台を育むことができました。これからも人生において様々な問いに出会うと思いますが、その度、総合知を活かし、柔軟に対応していきたいと思います。」「色々な人と話せて楽しかったです。匿名にしないで、1人づつ自分の作品をプレゼンしていくというのはどうでしょうか?」などの声が、参加した学生から寄せられました。
また「問いコンペ」では、寄せられた11の問いをめぐって、談論風発の活発な意見交換がなされました。学生・院生だけでなく、教員・職員も応募可能としたことで、垣根のない全学的な知的意見交換の場となりました。

表彰作品2023

総合知育成コンクール・理事長賞
東 瑞さん(奈良教育大学教育学部美術教育専修2回生)
タイトル:歌・ことば・文化遺産を融合させた「詩吟」文化の継承
総合知”H2O”賞
佐土島 音々さん(奈良教育大学教育学部幼年教育専修3回生)
タイトル:主体性を促す幼児教育と他分野への応用性
受賞作品の内容はこちら

コンクール H2O 2024
開催案内&募集

コンクールH2O 2023 の募集要項は下記でした。

募集要項

2024年度の案内&要項は完成次第ここにアップしますので、積極的なご参加をお待ちしています。

Project
学生プロジェクト

  • 総合知学生プロジェクトとは

    現在準備中です。

  • プロジェクト募集!

    現在準備中です。

  • プロジェクト紹介

    現在準備中です。

news & event
情報&イベント

relay essay

リレーエッセイ
知を繋ぐ・知を紡ぐ

No.1

投稿準備中